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帆布と暮らそう

帆布と暮らそう

「帆布(はんぷ)」と言われてピンとくる人は通ですね!帆布とは何ぞ?と思う人の方が多いかもしれません。
では、「ズック」ではどうでしょう?「ああ、靴のことね」と思いましたかね。
運動靴やスニーカーのこともズックと言いますよね。実は帆布の別名がズック。帆布で作られた靴をズックと言います。

では、帆布とはなにか?ですよね。帆布は麻などの太い綿糸を平織にした厚手の布のことでテント、カバン、靴などに用いられる丈夫な布のことです。

帆布はより合わせの回数や織り密度によって、1号から11号の厚さに分けられています。最近では布の機能性と厚さを活かし、身近なさまざまなものに用いられています。
帆布の肌触り、使い心地は使えば使うほど良さがわかります。
それでは、帆布がどのようなものに使われているのか、帆布の特徴と共に見ていきましょう。

帆布の歴史と特徴

帆布の歴史と特徴

帆布の歴史と特徴

かつて海外で物資輸送のために使われていた大型船は、帆船が一般的でした。その帆に使うために丈夫で厚手な布が作られたのが「帆布」でした。
日本では、和船の帆は「むしろ」や、綿布を数枚重ね縫いした「刺し子」が用いられていましたが、製造するのに手間がかかるわりに耐久性が低く信頼性に欠けていました。
18世紀になると工楽松右衛門が、厚手で幅広の布を織り上げた帆布「松右衛門帆」を発明し、全国で使われるようになったのが日本の「帆布」の始まりです。

帆布は名の通り船の帆として作られた布だったのです。
丈夫で水を通しにくく、通気性、難燃性にも優れている帆布は、その後、船の帆としてだけでなくさまざまなものに使われるようになりました。

カバン、靴、帯芯、相撲のまわしなど着用するものでも頑丈さが必要なものや、テント、天幕、暖簾、体操のマット、跳び箱、競走馬用のゼッケンなど、雨風に強く耐久性が重要なものに帆布は使われています。
また、しっかりとした張りがあり、繰り返し使ってもへたり難い帆布は、油絵用のキャンバスとしても使われていることから「キャンバス」とも呼ばれています。

帆布とはズックでありキャンバスでもあるわけですね。
厚手で耐久性に優れていながら、通気性や吸湿性があり、いろいろなものに加工しやすい帆布は使いやすい高機能の布といえます。

帆布を使った生活用品

帆布を使った生活用品

帆布を使った生活用品

学生カバンや運動靴など、我々は子供のころから知らず知らずのうちに「帆布」にお世話になっていたのですね。

帆布の歴史や身の回りに使われているものを考えると白無地をイメージされると思いますが、染色のカラーバリエーションは豊富にあります。また、単色だけでなくお洒落な柄や可愛い柄などデザインも数多です。厚みも選べるので、用途によって組み合わせし放題!

天然素材のナチュラルさは肌触りもよく心地良いですし、使うほどに味わいが生まれる帆布を生活にもっと取り入れてみたいですよね。

帆布でできたおすすめ用品

帆布でできたおすすめ用品
  • トートバッグ:とにかく丈夫なので何でも入れて持ち運ぶトートバッグにピッタリです。
  • 化粧ポーチ、小物入れ:生地がへたり難いのでバックの中に入れて持ち運んでも型崩れしにくく見栄えが良いです。
  • 文房具入れ:鉛筆、定規、ハサミなど尖っているものも厚みのある生地なので、破けたり突き出たりしません。
  • ショルダーバッグ、ワンショルダーバッグ:色、形も様々でカジュアルでもビジネスでも使える丈夫でお洒落なバックに。
  • リュック:天然素材の生地が肩と背中にしっくりきて、安定感も抜群です。
  • ブックカバー、手帳ケース:使うほどに手に馴染み、汚れや痛みから本を守ります。
  • エプロン:シンプルなデザインでカッコよく、体にフィットする生地の心地良さは男女問わず使いやすいです。
  • 収納雑貨:通気性も良いので、よく使う上着やタオル、おもちゃ、小物など収納しておけば、部屋もスッキリお洒落に。

そのほかにも、柄を活かしてファブリックパネルにしてもいいですね。
テーブルには無地の大きな帆布を敷いた上に、柄のある帆布をテーブルランナーとして組み合わせてもとってもお洒落です。
天然素材のものをインテリアに取り入れるとライフスタイルにゆとりを感じられます。自分で作れば、値段もリーズナブルに自分好みにできます。

帆布のお手入れ方法

帆布のお手入れ方法

多方面に使える帆布ですが、一つ気を付けないといけないことが「洗うと縮む」といことです。天然素材を使っているので、強くこすったり揉んだりすると生地の縮みや型崩れをおこします。なので、洗濯が頻繁に必要なものには向かない生地です。

普段は使った後、織り目や縫い目に溜まりやすいホコリを取るために、織り目に沿って全体にブラシをかければOKです。
しかし、使い続ければ汚れるもの。汚れが目立ってきたら、手洗いで押し洗いがおすすめです。

【手洗いの仕方】

  • 溜めたぬるま湯に、蛍光漂白剤が入っていない中性洗剤を入れて押し洗いをします。
  • しつこい汚れは、歯ブラシや洗濯用のブラシを使い軽く擦ります。
  • 脱水機はシワの原因になるのでしっかりかけ過ぎないように。手でねじり絞るのと型崩れの原因にもなり、シワが残りやすいです。
  • しっかりと型を整えてから、通気性の良い場所で日陰干しします。

【手洗いの仕方】
小さな汚れは白い消しゴムで軽く擦り落とせます。

【水洗いができないもの】
薄めた中性洗剤を歯ブラシや柔らかい布につけて軽く擦り汚れを浮かせます。濡れタオルで洗剤をふき取り、通気性の良い場所で日陰干しします。

【汚れ防止】
防水スプレーをすることで、汚れにもつきにくくなり、水濡れによる水ジミ予防にもなります。

まとめ

まとめ

帆布と暮らそう まとめ

使い込むことに風合いが増すのも帆布の良さです。自分好みになっていく用品には愛着がわきますし、長く使いたいですよね。
肌ざわりが良いものが身近にあると人は安心感を覚えます。使い込むほどに触り心地も自分好みになっていく帆布を生活に取り入れて、ナチュラルライフを送るのも良いですね。